2011年10月16日日曜日

“吠える”ピラニア、その意味を解明

ピラニアのコミュニケーション能力はきわめて高いことが、最新の研究で明らかになった。と言っても、穏やかなやり取りを連想してはならない。この魚がうなったり、吠えたり、歯噛みするような音で伝えているメッセージは、「放っておいてくれ」「噛んでやろうか」「もう怒ったぞ!」だ。






人間に危害を加える恐れのあるピラニアの一種、ピラニア・ナッテリー(学名:Serrasalmus nattereri)を取り上げたときに、うなるような声を出すことがあるのは、研究者の間で知られていた。それでも水中での鳴き声の研究はこれまでなかったし、ましてその鳴き声の進化における役割を解明するに足る十分な証拠も見つかっていなかった。

 だが今回、水槽に水中マイクとビデオカメラをセットして、ピラニアの3種類の鳴き声を解明する手掛かりが得られた。鳴き声はいずれも、この魚の機嫌の悪いときの行動に関連するものだった。

「ピラニアに音を出す能力があることは知っていたが、そのメカニズムの解明だけでは満足できなかった。メカニズムの解明に加えて、これらの音がほかの魚にとってどんな意味を持ちうるのかを知りたかった」と、ベルギー、リエージュ大学の生物学者エリック・パルマンティエ氏は話す。

◆ピラニア語を翻訳すると

 パルマンティエ氏によると、野生環境下に現存するピラニア25種のうち、人間に危害を加える恐れがあるのはわずか2~3種だという。

 その中でもピラニア・ナッテリーは貪欲で新鮮な肉を好むため、そのことが大きな障壁となって、これまで水中での鳴き声に関する研究は避けられてきたとパルマンティエ氏は言い添える。

 しかしパルマンティエ氏は、今回の論文の共著者であるポルトガルのアルガルベ大学のサンディ・ミロ氏とともに、さまざまな技術を利用して、3種類の明瞭に異なる音を、ピラニアの3種類の攻撃行動と結びつけた。

 しつこくうなり声をあげるときは、相手と文字通りに顔を突き合わせていて、まるで「あっちへ行け」と言っているかのようだ。

 2つ目の鳴き声は、何かがぶつかったときのような低い音で、相手の魚のまわりを回って争っているときに発せられる。研究チームは今回、どちらの音も浮袋に沿った速筋線維を使って出されていることを確認した。浮袋は魚の体内にある器官で、浮力を調整するために空気を溜めてある。

 もし相手のピラニアがこれらの警告を無視した場合、ピラニアは相手を攻撃的に追いかけ回し始める。この場合に発せられる3種類目の音は、軽い歯ぎしりによるものだ。

◆ピラニア語辞書の充実に向けて

 パルマンティエ氏とミロ氏は、将来的には南アメリカに調査に赴き、ピラニア・ナッテリーをはじめとする25種類のピラニアについて、野生環境での記録を行いたいと考えている。

「これらの魚の性質はかなり特殊で、出せる音は3種類だけではないと私は考えている」とパルマンティエ氏は言い、狩りや繁殖行動の際にも音を使っているのではないかと付け加えた。「そもそも、ピラニアのうち数種類しか記録が存在しない。ほかの種類にはどんなことができるかを知りたい」。

 ピラニアの出す音に関する今回の研究は、「Journal of Experimental Biology」誌11月1日号に掲載されている。



         記事参照元:NATIONAL GEOGRAPHIC



混泳をされてる方には非常に興味深い内容ではないでしょうか....

今後の研究の成果にも期待したいですね( ̄∇ ̄〃)




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